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メモ#04

院長と呼ばれるモノはどうやら私のことを知ってる。

今の私でなく、記憶を失う前の私の方をだ。


名前と他の一切も教えないから、多分そんなに重要なものではない、と薄々そう思った。

院内紹介と、患者の紹介。

ここは私が思う規模より大きい病院だ。…いや、規模が大きいよりは、広いという形容が適切だ。

何しろここは、ここで働いているモノは、私を除いて、誰ひとりいなかったから。

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