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メモ#17

私は院長に頼んだ。患者たちに、医者である私のことを忘れさせて欲しいって。


院長ならできるはずだ、ただなんとなく。例えそれがどう見ても不可能なことだとしても、きっと。


今回例外だ。」


院長は気分良さそうに口元の角度を上げ、首を傾けた。その後アレは「驚いたな」云々言って、たまに大笑いながら私の肩を叩いた。


まるで可笑しなことでも観たかのように。


……これでいい、これでいいんだ。

まったく。

© m2okayu
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