メモ#18
- 私
- 2019年7月17日
- 読了時間: 1分
更新日:2023年6月13日
私は院長に頼んだ。患者たちに、医者である私のことを忘れさせて欲しいって。
院長ならできるはずだ、ただなんとなく。
例えそれはどう見ても不可能なことだとしても、きっと。
「今回は例外だぞ。」
院長は気分良さそうに口元の角度を上げ、首を傾けた。
その後アレは「驚いたな」「お前もこんなツラするんだ」云々を大げさに言い、たまに大笑いながら私の肩を叩いた。痛い痛いやめろ。
まるで可笑しなことでも観たかのように。
……これでいい、これでいいんだ。
まったく。